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執筆者の写真Yoshimi Shimizu

ストレスや不安をどう調整する? – パート1

更新日:4 日前

「今、この瞬間」にいることの重要性


もうすぐ年末がやってきますね。ホリデーシーズンは楽しいことがたくさんありますが、その一方でストレスを感じたり、やることが多すぎて負担に感じたり、つらい思い出が蘇ることもあるかもしれません。


この時期は特に、私たちが「今この瞬間」にいることを忘れがちです。そのせいで心の余裕を失い、自分や周りとのつながりが薄れてしまうこともあります。


ストレスや不安というのは、「今ここ」にいる感覚をさらに遠ざけ、圧倒されたり、物事を自分でコントロールできないと感じさせたりします。

ですが、「今」と「ここ」に意識を向けるスキルを身につけることが、冷静さや落ち着きを取り戻すための第一歩です。


この記事では、「今この瞬間」にいることの大切さと、ストレスに対して私たちの神経系がどう反応するのかを説明したいと思います。



神経系は毎日の生活でどう働いているの?


実は私たちの神経系は、どれだけ安全だと感じているか、あるいはどれだけストレスを感じているかによって、3つの状態を切り替えて働いているのをご存じですか?

この仕組みは、スティーブン・ポージェス博士が提唱した「ポリヴェーガル理論」で説明されています。


神経系の3つの状態

  1. 落ち着いてつながりを感じる状態(腹側迷走神経)

    • 安全だと感じ、自分自身や周りの人と穏やかにつながっている感覚がある。

  2. 戦うか逃げるかの状態(交感神経)

    • 焦ったり、圧倒されたり、不安を感じる。何かを早く解決したい、あるいはその場を逃げ出したいという気持ちになる。

  3. 閉じこもる、または動けなくなる状態(背側迷走神経)

    • 逃げ場がないと感じたり、自分が孤立していると感じる。絶望的で力が出ないような状態になる。



落ち着きを取り戻すための鍵


私たちの目標は、この「落ち着いてつながりを感じる状態」(腹側迷走神経)に戻る力を育むことです。

もちろん、いつも「落ち着いた自分でいたい」と思うかもしれませんが、常にこの状態でいるのは現実的にはかなり難しいと考えます。

今、この瞬間に自分がどの状態にいるのか気づき、そこから冷静さや安心感を取り戻す方法を知る、また自分にはそれができる力があることを実感して育てていくことが大切になってくると思っています。


「今この瞬間」に意識を戻すことで、神経系をこの落ち着いた状態に導く準備が整ってきます。



なぜ「今、この瞬間」にいることが大切なの?


ストレスがたまると、私たちの心は過去や未来にさまよいがちです。

  • 未来にとらわれるとき

    • 「これがうまくいかなかったらどうしよう」と考えてしまい、不安や焦り、プレッシャーを感じます。これは交感神経が活発になる状態です。

  • 過去にとらわれるとき

    • 「あのときこうしておけばよかった」と後悔したり、自己否定をしたりして、絶望感を感じます。これは背側迷走神経の状態です。


お気づきでしょうか。これらは全て、「心がネガティブな思考の中にいる」状態です。

でも、「今この瞬間」に意識を向けると、心が落ち着き、自分を取り戻すことが可能になってきます。上のようなネガティブ思考から離れる瞬間です。そこでは神経系が整い、冷静さや安心感を感じられるようになってきます。


「今この瞬間」こそが、癒しが始まる場所です。



次のステップに進みませんか?


「今この瞬間」にいることの大切さが分かったところで、次は実際にそれを練習する方法を試してみませんか。


パート2では、私たちの5感を使った簡単なエクササイズをご紹介します。

このエクササイズは、5感を感じながら、心や体が「今ここ」にいる身体感覚を実際に感じていく方法です。

パート2をぜひお楽しみに!


さらに詳しく知りたい方は、スティーブン・ポージェス博士の「ポリヴェーガル理論」に関する研究をご覧ください。

ポージェス博士のウェブサイトはこちらです:stephenporges.com


📆 (カウンセラーさん対象)

12/8(日)開催:AEDP for Japan主催ワークショップ

このワークショップでは、身体感覚を感じる方法グラウンディングのガイドを行います。

日本語で行われるこのイベントは、対人援助者の専門家向けです。


お申し込み締め切りは、**12月4日(水)**です。まだ間に合います!



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